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シリコンバレーD-Labレポート〜3章2-3〜

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今回はシリコンバレーD-Labレポート3章「日本企業の新規事業開発における
傾向と対策」の2、3について、興味深い内容を取り扱います。

3−2 罠に陥るメカニズムと対策のヒントの中から2点、
3−3 ルースさんからのメッセージより気づきや解釈を記載します。

さっそく、罠に陥るメカニズムと対策のヒントの中から以下について取り扱います。

  1. ハード偏重
    1970年代以降の日本において製造業はハードウェア中心に開発を進め、
    成功をおさめていたため、現在のソフトウェア主体の環境下においても
    いまだハードウェア主体から脱却できていないという主旨の記載です。
    P.61、P.62の概念図は非常にわかりやすくまとまっていると思います。

    P61では、従来のハードウェア主体の製造業では自社のハードウェアを
    補完することが目的のThings of Internetであればよかったが、今や
    サービス起点によるInternet of Thingsの時代へと視点を変える必要が
    ある
    というものです。
    この視点の移行は理解しているつもりでもなかなか実行に移せないことが
    悩みどころではないでしょうか?
    この解決方法の一案ですが、アイディアを生み出す段階ではハードウェア
    資産の有無を気にしないことです。
    あくまで顧客の視点からどんなサービスが必要かを徹底的に洗い出し、
    その解決方法として必要なハードウェアを考えるという作業を行うことを
    お薦めします。

    P.62ではデジタル時代の新規事業開発に沿った組織・人材に変えるという
    大きな命題が提案されています。
    従来においては3〜10年後の技術ロードマップにて近接する市場や
    既存製品の改良が前提でしたが、今では非連続の市場や製品を生み出す
    必要があるというものです。
    私自身の感覚ですが、いきなり現状とは異なる飛び地サービスを考える
    ことは難しいので、ご自身の事業を取り巻くエコシステムの構想から
    アイディア出しを始めると良いと思います。

  2. 本社とシリコンバレー拠点の連携の欠如
    本社からスーパースター級の人材を配し、そのまま任せっきりに
    するのではなく、協力体制を持つべく本社側に受け皿を用意するという提言です。
    また、シリコンバレーに進出することを本気でコミットし、体制を整える
    べきだと解いています。
    つまり、ップ自らが当事者意識を持ち継続的に推進する覚悟を持つことです。
    トップに限らず大企業であればある程、どうしても発生しがちな課題に
    当事者意識の稀薄があります。
    「君に任せるからあとはうまくやってよ」という魔法?の言葉です。
    容易に想像できることですが、これではうまくいくはずもありません。
    自身の責任範囲は必ず自分で取るという覚悟をトップに限らず、
    一般社員も持つための地道な文化の育成が必要となります。
    そのためにも意識が高い開発リーダーやトップエンジニアこそ派遣すべき
    なのかもしれません。
    またどんなスーパースターを派遣したとしても、本社側が意識的、かつ
    優先的に
    受け止める体制を作り、維持しながら回すことが必要です。

最後に元駐日米国大使のJohn Roosさんからのアドバイスです。
ここでも、シリコンバレーは重要な場所として、長期的に投資していく覚悟が
を持つべきだ。短期間で成功しようとするのは間違いという指南があります。
また、投資などの本社の判断を早くできるようなプロセス改革が必須である
というメッセージがあります。
このアドバイスからもシリコンバレーでの成功は圧倒的な忍耐力やスピードが
必要だと理解できます。
今回のレポートから私個人としても「真の覚悟とは何か?」について改めて
考えさせられました。

 

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