国内産業の課題の一つにもなっている「事業承継」、あなたの会社・組織の技術
資産は、承継の仕組みがうまく回っていますか?
新規事業・新商品を開発するにあたっても、過去の技術資産を調査したり、
モディファイすることが多く発生します。
当時のエンジニアが社内に在籍していれば問題ないのですが、転職や移動、
または退職などの様々な要因で誰も分からない、手をつけることができない
「ブラックボックス資産」が存在してしまうことがあります。
そして、この「ブラックボックス資産」が商品・サービスの重要なファクターと
なっていることが往々にあります。
開発当時は担当者がアサインされているため、管理者や開発リーダーなどが概要
を把握していれば問題にはなりにくいのですが、いざ担当者が不在となり、
また詳細設計まで入り込むことが必要になると、厄介です。
昨今の複雑なシステムであればあるほど、一筋縄ではいきません。
このようなリスクを回避するためにも、技術資産の承継を習慣化しておく必要があります。
具体的には、「仕様書などドキュメント化しておくこと」です。
またソフトウェア開発であれば、「コードレビューをすること」も有効です。
プロジェクトに関わる開発担当者同士でソースコードの品質を向上させる目的で
行うレビューですが、ソースコードを共有することで、不在時にフォローをする
ことができます。
ハードウェア開発においても、「CAD図面レビュー」や「基板回路レビュー」を
行い、複数人で設計情報を共有することでリスク回避ができます。
単にドキュメントを作成するのではなく、成果物であるソースコードや回路など
と一緒にレビューすることで、技術承継の精度が上がります。
エンジニアはドキュメント化に否定的であったり、後回しにしがちな傾向がある
ので、リーダーは常に根気よく、日常的にマネジメントをする必要があります。
ドキュメント化の目的と効果を説明し、納得して作業ができるよう働きかけをしてください。
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