journal:代表のつぶやき

スタートアップ知財支援から思うこと

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

特許庁主催の知財活動表彰ニュース

昨日、特許庁により、スタートアップの支援やイベントの開催を行う知財コミュニティポータルサイト「IP BASE」において、優れたスタートアップや支援を行う専門家、エコシステムのプレイヤーに対する表彰のニュースを目にしました。2019年は「IP BASE AWARD」の記念すべき第一回だったそうです。
詳しい記事はこちら

テクノロジー起業の支援は、各種団体や企業におけるアクセラレータープログラム等で何年も前から目にしていましたが、なるほど「知財」に関する支援はほとんど目にしたことがありませんでした。
ビジネスモデル第一、技術は二の次ということなのでしょうか。
私個人はビジネスと技術は共創(どちらも必須であり両立)と考えていますが、社会全体の傾向、経営側からの目線では、まずは資金集めからという図式なのでしょう。
特に資金繰りに奮闘しているスタートアップや小規模事業者にとって、早期かつ低価格の知財権利の獲得は必要不可欠であり、今後の支援に期待しているでしょう。

この記事では「IP BASE」の活動内容から考えたことを記します。

時間の流れが変化している

スタートアップに対する知財活動の支援内容のなかに、「ベンチャー企業対応!面接活用早期審査・スーパー早期審査」という項目がありました。

”一次審査結果の通知前に担当審査官と面接を行うことができます。
早期審査のスピードで対応(一次審査まで約2.3ヵ月、最終処分まで約5.3ヵ月)します。”
”約2.5ヵ月で権利化が可能です”(2020年03月20日時点 IP BASE より引用)

驚きの速さですね。
みなさんもご存知のように、知財権利の獲得には非常に長い期間がかかります。
スタートアップを支援する目的とはいえ、こんなに早く対応することに驚きました。
ここで感じたことは、スタートアップであろうが、大企業であろうが、ビジネス(技術を含める)の土俵は同じであることです。
仮に同じ技術同じタイミングで知財としようとした場合、スタートアップの方が実現できることにならないでしょうか。現実的な有無をここで議論することはいたしませんが、注目するべきは「時間の流れ」です。

日本だけではなく、世界中でこれだけ多くのベンチャーが立ち上がっている中、今までと同じ時間の流れで技術開発・知財活動を行っていては、権利を獲得できないということもあり得るということです。
数多くのシーンで「製品ライフサイクルが短くなっている」と話題に登りますが、技術開発も知財獲得活動も同様、さらなる短期化に挑戦していくことが必要ではないか、と私自身、改めて感じるきっかけとなりました。

みなさんの業界・技術分野では、どんな時間の流れとなっていますか?
5年前、10年前と比較してみると、業務改革の可能性が出てくるかもしれません。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「Tech×Bizラボ」メルマガ登録

コンサルティング現場からビジネスに関するヒントや新商品の開発ポイントなどお役立ち情報をお届けする無料メールマガジンです。
送信後にメールアドレス宛に仮登録の通知がされます。メールを開き、必ず本登録の手続きをお願いいたします。

(注意)フリーメールアドレスや同業者と判断された場合は、事前の許可なく登録されません。