今回は、イノベーションを起こす組織を目指すには、どのようなツールを選び活用したらよいかについて、解説します。
こちらのブログでは、「今こそイノベーションを起こせ!」「研究開発組織がボトムアップ革新的商品を開発しよう!」と耳がタコになるくらい、お伝えしています。
しかしながら何も準備をしていなければ、単なる掛け声で終わってしまうことが大半です。
驚きの画期的な商品を生み出すにはノウハウやフレームワークを学ぶだけではなく、組織・人材育成が欠かせません。
みなさんはタイトルのOKRという目標設定・評価方法をご存知でしょうか。
OKRはGoogleやFacebookといったシリコンバレーをはじめ、日本でもメルカリやChatWorkといった企業において採用され、OKRを取り扱ったビジネス書も多く出版されている目標設定の方法です。
OKRはObjective and Key Resultの略語であり、ぞれぞれ目標と目標達成ための主要な成果を意味します。
OKRを解説する上で、よく比較する目標設定方法として、みなさんの会社の人事評価などで活用されるMBO、業績や研究開発テーマ達成度といった直近の管理指標として使われるKPIがあります。
これらとOKRの大きな違いは、OKRは成果よりも過程に重きを置く、失敗を許容することです。
目標:組織や人の成長につながる、わくわくする内容とする。表現は定性的にする。
主要成果:定量的な表現をする。60%~70%の成功率となる目標とする。
例えば、以下のような設定が考えられます。
O:目標 2025年までに世界最高の医薬品会社となる
KR:主要成果 3ヶ月以内に海外売り上げ:プラス100億円を達成する
半年後までに海外の営業拠点を50か所、開設する
受験など100%達成を目指すことが当たり前の人にとって、達成率60~70%となる目標を設定することは、正直言って怖いでしょう。
しかしOKRは、あえて今の組織・自分の限界を超えるための活動に挑戦する機会を与えてくれるものです。
OKRの仕組みは、企業として挑戦する風土を獲得すること、つまりイノベーティブ組織・人材を育成する効果が狙えます。
新規事業を初めて担当する、もしくは慣れていない組織や人においては、OKRを活用し、挑戦すること=失敗を恐れない活動に慣れてもらうことから始めましょう。
具体的には、マネージャークラスが経営目標から組織目標へとをつながりとともに定義、説明した上で、1on1と呼ばれる上司と部下が一対一の面談形式でそれぞれの目標や進捗確認、フォロー、アシストする活動を行います。
1o1は一週間に一度程度は実施するものですが、はじめはうまくコミュニケーションをとることができないかもしれません。
しかし一対一のコミュニケーションを継続的に行うことで、部下が現状を超えるための挑戦ができるようになり、やがて新たな顧客価値を創出する組織として進化する一助となるはずです。
今回は「イノベーションを起こすためには、目標設定にOKRを活用することが有効である」ことについて、解説しました。
当社では、革新的な商品を目的とした組織・人材育成、OKR運用支援を行っています。
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