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事業アイディアの企画を後押しする要素

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先日、新規事業の担当者の方から「半年間をかけた事業企画書を完成させ、企画審議に挑んだものの結果はダメでした。何が原因だったのか、わからない」という相談がありました。
お話を伺うと、市場調査レポートを読み込んだり、市場ニーズ情報を収集したり、マーケティング分析を行ったりと、リソースを投じて丁寧に仕事をされていたようです。

一般に新規事業のアイディア創出ステージでは、市場調査や環境分析、強み・弱み分析や収益予測、財務分析といった一連の活動を行い、事業企画としてまとめます。
現場サイドにおいて、研究開発や要素開発中の技術を活用した事業アイディアは、将来予測の不確定部分が強く、定量的なデータ収集に苦労します。
一方で経営サイドは、開発投資を判断する上でシェアや収益面に確度が高い事業アイディアを求めます。
将来の事業の柱を作ることを目的にした事業アイディアといっても、両者の意見が対立するシーンは至るところで起こります。

先に示したように不確定要素が強い将来を予測することは、社会環境や顧客ニーズ、技術実用化など不確定要素そのものと、不確定の度合(係数)を設定することが難しく、定量的に出した結果に対して納得しきれないと悩みます。

将来を完全に予測することはできませんが、このような腹落ちしない状況を打開するために必要な要素は何でしょうか。

それは「ワクワク感」です。
ふざけていると思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ふざけてなんかいません。

事業企画には、定量的な分析結果+ワクワク感が必要です。
特に市場やプレイヤーが固定化されていない業界や中長期先の事業アイディアでは、必須です。

ワクワク感とは何か。
経営サイド:売上、利益、事業拡大、ブランド価値向上、企業価値向上、社会貢献など
現場サイド:事業貢献、自己実現、成功体験、自己成長など

いずれも単に定量的なデータとするだけでは、ワクワク感は得られにくいです。
売上や利益は定量データのみで伝えることはできますが、実現したその先に、どんな社会貢献ができるか、企業価値が上がるかといったストーリーは伝えられません。

経営陣、開発現場、顧客ともに人間です。
人間は感情の生き物といいます。
正しい道と分かっていても、その道を進まないという経験はありませんか?
正しい道が楽しそうに思えない、やってもうまくいかない気がするなど、結果や過程によいイメージが描けないことが要因です。

新規事業も同様です。
もちろん、なんとなくワクワクするからと決めてはいけませんが、定量データを補足・サポートするためにワクワク感を企画書に盛り込むことを強く推奨します。

当社では、ありきたりの事業企画書ではなく、定量データ+ワクワク感を伝える事業アイディア・企画作成の支援を行っています。

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