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ピンチをチャンスに変えるアイディアの切り口

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新型コロナによる経済への影響が懸念され、日々のニュースとして〇〇社 売上対前年比〇〇%ダウンと取り上げられることが多くなりました。
昨年から今年始めまでを思い出していただくと、東京オリンピックに向け企業におけるデジタル化推進事業がにぎわっていましたね。
結果からすると、今回のウィルスにより、東京オリンピックを凌駕する勢いで、オンラインによる働き方改革が求められています。
新型コロナ以前では、取り組んでおいた方がよいとは理解しながらも後回しにしていた項目が、今では必須項目として優先度上位へと変わったのです。
このように好む好まざる関係なく、環境の変化に伴い、自社商品の売れ行きや市場ニーズが急激に変化する様を実感することになりました。

日々、境が変化している今、自社商品の売上が悪化している・悪化しそうな気配があれば、新商品アイディアを考える上で覚えておきたい切り口を紹介します。

  • 今できること(技術・商品など)で考える
  • 既存事業を否定するアイディアを考える

1つ目の「今できること(技術・商品)で考える」とは、最短で実現できる商品アイディアを生み出すことです。
長期的な研究開発テーマとは別に、市場が求めている商品サービスを今、持っている技術や実用化技術などを使って開発します。

例えば、震災の年に被災地で使用できるよう充電型プリンター(AC電源コード不要)を開発したことがあります。この時は、商品としてすでに販売しているプリンターに大容量バッテリーを組み合わせることで垂直立ち上げを実現し、現地の捜索活動において活躍し、大変喜ばれたことを記憶しています。
この例から言えることは、社会の変化期において新規性が高い技術よりも、今目の前で困っている人を助けるために何をしたらよいのかというアイディアの切り口です。

2つ目の「既存事業を否定するアイディアを考える」は、そのままストレートに表現すると社内で嫌われるので注意してください。これは、結果的に既存事業を否定するかもしれないが、顧客が望んで商品を考えようということです。

先日、ある航空会社がバーチャルツアー商品を販売したニュースがありました。旅行がしにくい今、お客様が旅行した気分を満喫できるよう、航空券を売らず観光地や飛行中の映像、観光地のグルメをセットで販売したのです。普通に考えれば、航空会社は飛行機を運行する(航空券を売る)ことが当たり前であり、バーチャルツアーで満足する世界となってしまうことは、既存事業を潰すアイディアです。
しかし、自社都合ではなく、お客様が今、何を不満に感じているのだろう?を追求した結果が、旅する気分を味わう体験を提供するアイディアだったのでしょう。
こうした体験を通して、新型コロナが収束した後にはこの航空会社のツアーに申し込みたいという顧客が増えれば既存事業も生きてきます。
一時的には既存事業を否定するかもしれないが、自社都合ではなく顧客が求める商品として、継続的・包括的な商品群を考えるという切り口でした。

今回は、環境変化が進む今まさに取り組みたい2つの商品アイディアの切り口を紹介しました。
先が見えない不安な世の中において前向きに行動しようとは、酷なことかもしれません。
しかし、環境やタイミングが悪いと嘆き立ち止まるよりも、今あるリソース(技術や商品、サービスなど)と知恵を使い、目の前にいる顧客が喜ぶ新しい商品アイディアを考えてみませんか?

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