journal:代表のつぶやき

新たなムーンショット目標の登場

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当社ブログ記事でも幾度かピックアップしました、ムーンショット型研究開発事業に新たなムーンショット目標が登場することになりました。
前記事:ムーンショット型研究開発事業公募の動き(04/18)

去る20.07.14に行われた健康・医療戦略推進本部(第三十回)議事次第にて公開されています。既に決定されている6つの目標とは別に健康・医療分野に関する目標を1つ追加するものと記載されています。6つの目標と異なり、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)がプロジェクトマネジメントすることが特徴的です。

健康・医療分野のムーンショット型研究開発の目標(案)及び進め方について(PDF/1,381KB)において、7番目の目標(案)が記載されています。

あくまで「案」ということを念頭においていただいた上で、この記事では私見を述べます。
「ムーンショット目標の考え方」において、「科学的・技術的な観点のみならず、倫理的・法的・社会的な観点も念頭においた研究開発であること」という記述があります。この「倫理的」という表現は、時に科学技術と対峙することがあります。
真偽は明確ではありませんが、ノーベルが発明したダイナマイトは土木工事の安全性向上を目指したものの戦争用途となったという逸話があります。ほかにも無人航空機(ドローン)は、軍事目的による開発であったと言われています。
軍事用途に限らず、省人化や自動化技術は、開発方針や用途を間違えてしまえば、倫理的問題とつながりかねません。
このような観点からも、科学技術とは異なる立場からのムーンショット型研究開発支援が求められたのかもしれません。

今後、健康・医療分野におけるムーンショット目標が決定するようですが、単なる長寿命が目標ではなく、健康的に過ごすための医療・介護システムについて言及されています。(注意:20.08.15現在、議事次第から決定事項が不明であったため、ここでは断言しません。ご了承ください。)

私見ですが、身近な病気の早期発見に人間ドック受診があります。
人間ドックを受けた経験のある方で検診が好きだという方はあまり見当たりません。バリウム、婦人科検診など…はっきり言って不快です。また、近年増えているマーカー検査は発見できる確率が…とまだ改善の余地があるようです。
人間ドックを例とするならば、小型で痛みのない検査機器の開発や血液検査による早期発見の精度をあげる、低価格化の実現、簡易検査キットによる自宅検査、結果を即時判定し次の行動(精密検査の予約や食事療法の手引書発行など)を促すまで実現できればいいですね。
人生100年時代、できれば病院のベッドで寝たきりにならず健康で過ごしたいものです。

ここまで新たなムーンショット型研究開発の目標「案」を元に私が期待する健康・医療分野の将来像のほんの一例を紹介しました。

みなさんも個人が期待する将来像を頭に描いてみませんか?
この時、自社の事業・商品・研究開発テーマとの関連性を想像すると、新たなアイディアが生まれるかもしれません。

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