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イノベーター理論でみるAIスピーカーへの期待

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経営者や経営企画、マーケティングに従事されている方ならご存知の
「イノベーター理論」について時事ネタを織り交ぜながら、
初期開発で覚えておきたいポイントをご説明します。

まずAIスピーカーの時事ネタから。
【一番賢い音声アシスタント「Google アシスタント」が「Amazon Echo」の売上を抜いた】
というニュースが飛び込んできました。
Amazon Echoは2014年の発売から実に3年半もの間、トップを走ってきましたが、
2018年第1四半期についにトップを物にしたようです。
ちなみにリサーチ企業Canalys調べによると、
Google Homeはx2017年第1四半期と比較して483%増の320万台という販売台数に
達したようです。
凄まじい市場の勢いを感じますね!

ここで「イノベーター理論」についてのお話です。
イノベーター理論は米・スタンフォード大学の社会学者エベレット・M・ロジャース教授が
提唱しイノベーション普及に関する理論で、商品マーケットの変遷を5つに分類したものです。

  1. イノベーター(Innovators:革新者)
    市場全体の2.5%好奇心旺盛で新しいものを積極的に採用する人。
  2. アーリーアダプター(Early Adopters:初期採用層):
    市場全体の13.5%。流行に敏感で、自ら情報を集めて判断する人。他の消費者への影響力が大きい。
  3. アーリーマジョリティ(Early Majority:前期追随層):
    市場全体の34.0%。比較的慎重であるが、平均層より早くに新しいものを取り入れる。
  4. レイトマジョリティ(Late Majority:後期追随層):
    市場全体の34.0%。比較的懐疑的で、大多数が試している状況を見てから同じ選択をする。
  5. ラガード(Laggards:遅滞層):
    市場全体の16.0%。最も保守的で流行や世の中の動きに関心が薄い。

さて、AIスピーカーは現在どの層に該当するでしょうか?
私の感覚では、アーリーアダプターとアーリーマジョリティの間(アーリーマジョリティ寄り)
だと考えられます。

家電量販店でも入手可能な環境ではあるものの、周囲の人で購入している人が少ない状況かと思います。
また「賢さ=音声認識&実行率」と今のところ定義して良いかと思いますが、
80%を超える商品は2018年05月現在、出ていないという調査結果が出ています。

ここで「キャズム理論」の登場です。
アーリーアダプターとアーリーマジョリティとの間には容易に超えられない大きな溝(キャズム)
があり、ここを超えないと市場は小さく、そのうち消えるという理論です。

AIスピーカーの音声認識&実行率をあげることは、アーリーマジョリティ層を捉える意味においても
必須ではないでしょうか。
また、単に音声認識&実行率スペックをあげるだけではなく、「使っていて心地よさを感じる」
付加価値にも期待したいと思います。

特に新規事業・新商品の開発に携わる人には、
アーリーアダプターをファンにし、アーリーマジョリティの期待に答えられる商品を作り込む
ことを「感覚的」に持っていて欲しいと思います。

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