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技術開発者の離職理由から考える本質的な解決策

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昨今のビジネス環境の変化で、労働者不足や転職による離職者の増加が問題視されています。
小規模事業者の間では過去から課題のひとつとして議論されていましたが、大手企業においても同様の課題を耳にすることが増えました。
転職理由の上位には、依然として給与や人間関係が上位にくる一方、昇進・キャリアップといった理由も若手を中心にあがっているようです。
昇進・キャリアアップといった理由を掘り下げると、このまま勤めていても成長が見込めないと判断されていると考えられます。

今回はキャリアアップ(成長)のために離職するという理由に注目して、私が考える解決策をお伝えします。

若手、中堅社員の技術者の方々とはご支援の中で交流をしていますが、業務の中で成長を感じることができないと思う方が一定数いらっしゃいます。日々、開発業務に携わっているので、成長しているはずですが、実感が沸かないようです。
背景として、将来に不安を感じるニュースに触れる機会の増加や、SNS普及による他者との比較が容易になっているなどが考えられます。前者はアクセス数稼ぎを目的とした不安感情の煽りであったり、後者は良いところだけSNS投稿する傾向があり現実以上に他者が優秀に見えてしまうことがあります。

さらに技術開発に携わる若手、中堅社員が成長を感じられない理由を深堀していくと、大きく2つの要因が考えられました。

  1. 自社商品が売れているか
    自社商品が売れているか実感がないため、自社商品に誇りを持つことができない。
    70~80年代の国内産業はモノを作れば売れる時代と言われ、大量生産による大ヒット商品が比較的、生まれやすい環境にありました。
    現代は、万人向け商品は減少し、ターゲットを限定した商品開発が進められ、例え限定市場でバズッたとしても過去の商品と比較して売上規模が小さい傾向があり、売れている感が得られにくい状況です。

  2. 開発が事業に結びついているか
    開発した技術が商品に実装された経験がない、少ないため、事業に貢献している気がしない。
    自身の専門性を活かすことができる環境(会社)で開発したい。
    先に示したとおり、モノを作れば売れる時代は去り、市場ニーズを捉えた商品開発と開発テーマの設定が必要です。
    技術開発は完了できたものの市場ニーズにマッチできず、また獲得した技術を別の用途へ展開する策を講じられず、最後は獲得した技術が資産化されないといったことが起こります。

上記以外にも独立心が高く、スキルアップするために環境はどんどん変えていくという価値観の技術開発者はもちろんいますが、最後に2つの要因に対する私なりの解決策を示します。

経営者、管理職層に取り組んでほしい施策です。
・小ヒット商品を生み出す開発プロセス
・小ヒット商品を成功とする評価プロセス
・市場機会を逃してしまった技術を資産に含め、保有技術の組み合わせで商品を企画する活動
ポイントは、大ヒット商品のみに限定せず、小ヒット商品を生み出し、これを連続させたり、組み合わせることで期待する事業規模を実現する考え方です。
技術開発者の離職に悩まれる場合には、これらに取り組んでほしいと思います。

当社では具体的な方法や活動推進を支援しています。

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