最近よく、こんな相談をいただきます。
「新規事業を推進するためにチームメンバーはどんな人材を集めれば良いでしょうか?」
新規事業を任されたリーダーの皆さん、非常に悩まれます。
新規事業開発メンバーは既存事業の開発と兼務してまかなうケースが往々にしてあるようです。アサインするメンバーが100%注力できないのであれば、トップクラスの優秀な人材を集めたいというのは当然の想いかもしれません。
人的リソースを投入することが困難な場合において、私は敢えて多様な人材をアサインすることを推奨しています。
昨今はトップダウンで新商品の企画を指定される場合を除き、企画や開発の両方を開発部門が行うことになるわけですが、同じ思考を持った人材だけでチーム編成をすると、プロジェクト途中が頓挫してしまうケースが少なくありません。
これは、同じような思考を持った人材で構成したチームでは、新規事業アイディアや研究開発テーマに偏りが生まれ、一度決まったら・良いと思い込んだらそのまま突っ走ってしまうことが原因の1つとなります。既存事業など比較的、安定した売上が見込める商品の開発設計であればそれでもよいかもしれませんが、新規事業のように未知なる挑戦の連続するケースではそうもいきません。
特に少人数チームを編成する際には、アイディアマンやまとめ役、調整役や皮肉屋など多様な人材をぞれぞれ一名アサインすることで、多角的な開発を推進することが良いでしょう。
多角的とは、新規事業の企画アイディアや研究開発テーマの開発方針そのものを自社にとっていい面・悪い面、顧客にとっていい面・悪い面をそれぞれ抽出し、分析することを示します。
「経営者は周りにイエスマンだけを配するなかれ」と言われますが、新規事業の開発プロジェクトも同じです。
あなたも、意見が異なる・考え方が異なる多様な人材でチームを構成し、新規事業のプロジェクトを推進していきましょう。