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10年後のロードマップの考え方

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今回は、「10年後のロードマップの考え方」について解説します。

事業や組織に関わる戦略を立案することは、ロードマップを作り上げることを示します。

技術戦略も同じこと、ロードマップを作成する際によく聞く困りごとにこんな事例があります。
「2〜3年後は予測可能だけれど、10年後なんて分からない。」
「無理にロードマップを作ったって、世の中(経営戦略)が変わってしまうし意味ない。」

みなさんは、どう感じましたか?
どれも私自身が感じたことがある内容ですし、部下から不満を言われたこともあります。

では、ロードマップは直近2〜3年のみを作成すれば、よいのでしょうか?

答えは「否」。
一つの物差しとして、10年先まで作成するべきです。
理由は、2〜3年先を具体的な「目標」とするならば、
10年先は事業・技術の「戦略・ビジョン」そのものを示すと言っても過言ではないからです。
確かに世の中のトレンドや市場ニーズ、企業戦略などによってロードマップは変化します。
しかし、将来のありたい姿を示す戦略やビジョンは必要だと理解いただけると思います。

それでは、変化ありきの予測しづらい長期的なロードマップをどのように構想したらよいか
そのポイントをご紹介します。

それは、あなたのビジネス・技術を取り巻くエコシステムを構想することです。

エコシステムとはビジネスの生態系とされ、新しい産業全体の依存関係や協調関係など
企業間の連携関係を表す用語です。

つまりあなたのビジネス・技術に現時点でビジネス関係がなくとも、長期的に捉えれば
互いに影響を与えやすい事業・技術となりえます。

現状のエコシステムが明確になっている産業においても、新規参入や代替手段などの
新たな事業・技術があるのであれば、10年後を想定してエコシステムを構想してください。

エコシステムを取り入れた構想のよい点は、現時点の事業・技術の立ち位置が明確に
なるのと同時に将来の自社のありたい立ち位置が、ビジョン化できることです。

構想した結果は必ず図に示し、社長や経営層(出資者)に提案することで、社会における
自社の影響度が明確になり、また戦略自体の客観性や魅力度が格段に上がるので、
ロードマップ作成にはエコシステムの構想を取り入れてみてください。

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