journal:代表のつぶやき

オープンイノベーション白書 第三版

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2018年にリリースされたオープンイノベーション白書 第二版について、過去、興味深い内容をピックアップし解説しました。

過去記事
オープンイノベーション白書 1章
オープンイノベーション白書 2章
オープンイノベーション白書 3章
オープンイノベーション白書 4章
オープンイノベーション白書 5章
オープンイノベーション白書 6章

今回は先日リリースされた第三版について、同じく興味深い内容についてまとめました。

第二版からの変更点として「オープンイノベーションを考える前に、そもそものイノベーションを正しく理解する」と記載されています。
第1章ではイノベーションとはどんなものか、時代の流れとともにまとめてあります。
当社セミナーにおいてもイノベーションの変遷やこれから目指すべき方向性を講義していますが、基本的な考え方は近しく、
技術シーズから普及にかける期間をより短く
グローバルレベルでこれまでにない新たな価値を創出し、
次への相乗効果をもたらそう
といった提言がされています。

イノベーションそのものについて考えをまとめると、お題とずれてきそうですので、今回はオープンイノベーションをキーワードにして感想をまとめます。

以下はオープンイノベーション白書第三版(概要版)から引用となります。
日本企業の取り組み状況して、
・オープンイノベーションへの取り組み件数・従事者・投資額において低い水準
・リソースの不足・手間・時間の不足など取り組みが進まない傾向
と調査・検討結果が記載されています。

1つ目は、欧米諸国と比較すると、件数やフルタイム従事者、予算の割合が少ないというものですが、特にオープンイノベーションの取り組み割合(件数)に差があるようです。私の感覚ですが、このデータは2017年当時のものであり、近年は増加傾向であるものの、諸外国との差はまだ埋まっていないと感じています。

2つ目は、経営層がオープンイノベーションにリソースをかける必要性を感じていないことが主な要因となり、取り組みが進んでいないというものです。
私も経営トップ、研究開発トップのお話を聞いている感覚として、CTOを配しているものの、研究開発は自前主義を前提とする考え方が根強いように感じます。

このようにオープンイノベーションは日本において根付いていない(未実施の企業が多い)ものの、活用した場合では新規事業や新規研究開発テーマの発掘といった一定の効果は得られているというアンケート結果も掲載されています。

技術シーズから普及までが短期化、オープンイノベーション活用が普及していない理由と活用した場合の効果から「やはり」と感じることは、①中長期的な企業のありたい姿を定義すること、②革新的事業を目指しつつもはじめは省リソースにこだわり取り組むことの重要性です。
シンプルに言うと「リスクは最低限にとどめつつも、挑戦する」いうことです。
アンケート結果にあるように、ある程度の効果が狙えるのであれば、取り組みやすい方法(つまり省リソース)で始めるということですね。

他にもオープンイノベーション白書には、調査結果や活用事例が記載されていますので、一読されてはいかがでしょうか?

もし、あなたが省リソースで新規事業を創出したいと本気で考えているのであれば、ご相談ください。
それぞれの状況に合わせた研修・コンサルティングをご用意いたします。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「Tech×Bizラボ」メルマガ登録

コンサルティング現場からビジネスに関するヒントや新商品の開発ポイントなどお役立ち情報をお届けする無料メールマガジンです。
送信後にメールアドレス宛に仮登録の通知がされます。メールを開き、必ず本登録の手続きをお願いいたします。

(注意)フリーメールアドレスや同業者と判断された場合は、事前の許可なく登録されません。